口腔ケアでウイルス感染・重症化予防

口腔ケアでウイルス感染・重症化予防

更新日 2020年6月10日

新型コロナウイルスの感染が心配で、歯科医院に行くのをためらっている患者様もいらっしゃると思います。
しかし、口腔ケアがウイルス感染・重症化を防ぐ効果があるのをご存知でしょうか?

インフルエンザは丁寧な口腔ケアによって感染リスクを減らせる事は研究の結果で明らかになっています。

日本歯科医師会(https://www.jda.or.jp/tv/96.html

新型コロナウイルスについても、口腔ケアで感染予防、重症化予防への効果がある可能性が高いと報告されてきています。
マキタ歯科ではウイルス感染に対して、より一層の口腔ケアが必要であると考えております。

口腔ケアがウイルス感染に効果的な理由

1 ウイルスの感染を助ける口腔内細菌を減らします。

ウイルスの感染というのは、主に鼻・口・目から起こります。
ただし、ウイルスが入ってきたからと言って必ず感染するわけではありません。
感染が起こるかどうかは、ウイルスが体内の粘膜細胞の中に入り込むかどうかによって決まります。

実は、お口の細菌がウイルスを粘膜細胞の中に入り込むのを助けるタンパク分解酵素を出すことがわかっています。 特に、歯周病菌が強力なタンパク分解酵素を持っていることがわかっています。 当院では歯周病菌のコントロールがウイルス感染症予防にも重要と考えています。

口腔ケアのイメージ

2 口腔ケアが腸内細菌のバランスを整え、免疫力を向上させます。

ウイルス感染を防ぐためには、体の免疫力を低下させないことも大事です。
腸内細菌のバランスを整えることで免疫力が高まることはよく知られていますが、お口の細菌が食道→胃→腸へと移動し、腸内細菌を乱して体の免疫力を下げてしまう可能性があると言われています。
そのため、お口を不潔にしている方や、歯周病にかかっている方は、食事のたびにお口の細菌が腸内へ運ばれ、免疫力を下げてしまう可能性があります。
口腔ケアをしっかりと行っていれば、腸内細菌のバランスを保ち、免疫力向上が期待できます。

3 ウイルス性肺炎が重症化しにくい。

お口の中の細菌は、普段から多少は肺の中へ侵入しています。
そのため、高齢者や免疫力の低下している方は、お口の衛生状態が悪いと細菌性肺炎を起こしやすくなります。
細菌性肺炎を起こしていない方でも、ウイルス性肺炎を起こすと、免疫力の低下により細菌性肺炎を併発して重症化するリスクがあります。
そのため、日ごろから口腔ケアをしっかりと行なうことが大切です。

当院では、衛生士が正しい口腔ケアの指導を行っておりますので、お口の問題を抱えておられる方、歯周病治療に取り組まれている方など、放置・中断せず是非ご相談ください。